江戸前鮨職人きららの仕事
銀座の高級鮨店に、場違いな雰囲気の女の子が現れた。好奇の視線のなか、包丁をとり、鮨を握った・・・彼女が店を去ったあと、客ばかりか職人たちも、その包丁さばきの見事さに言葉を失ったままだった。皆、彼女の握った鮨の味に驚く。 鮨業界では各地の名店に突然現れて勝負を挑む「辻斬り」の噂が広がっていた。 その「辻斬り」の名は海棠きらら(国仲涼子)22才。 下町の名店「藤重」で祖父・重光(鹿内孝)を手伝っていたが、重光が病に倒れてから店は休業中だった。 グルメ情報誌「グルマン」の編集部の高野(勝村政信)は、行列のできる回転寿司を取材中、海棠きららの存在を知って「辻斬り」の本人とにらみ取材するが、次第にきららのかわいらしさと人柄に魅かれていく。 「藤重」は、回転寿司チェーン「すし慶太」の経営者・坂巻慶太(保坂尚輝)から買収の話を持ちかけられていた。 重光が断ると、鮨...