艺伎小夏原名:Geisha Konatsu,又名芸者小夏、Geisha Konatsu
東京から汽車で三時間半、伊豆の山々に囲まれた古い温泉街。新叶家の松美という芸者を母に持つ夏子は四つの時に母に死に別れて以来、新叶家の神岡らくの養女として育てられた。小学校時代「芸者の子」といじめられ、芸者になるのは死ぬ程嫌だと思った夏子も学校を卒業すると小夏と名のって芸者になった。新叶家にはほかに延千代、花勇、若子等の*がいたが、最近君勇に糸へん筋の旦那がつき、今度は小夏の番である。或る夜造船会社の社長楠見老人のお座敷に急ぐ途中、小夏は小学校時代の担任で今も尊敬している久保先生に会った。小夏とあらぬ疑いをかけられて学校を辞めさせられ、今は楠見さんの会社に就職していたのだ。久保先生は今夜はお前を帰さないぞと小夏に迫るが、強情な小夏は何事もなく別れてきた。が、大好きな先生ともこれで終りかと思うとたまらなくなって、その夜遂に楠見さんに**を許した。落籍され...