金の実る樹に恋が咲く
岡山県蒜山に住む鶴屋清左衛門は妻と死別後、息子清一と妹三津子の三人で細々と酪農をやっていたが土地のボス石垣に高い種付料を払うのが苦痛のたねだった。勝気な三津子が山林を売って種牛を買おうと言ったので、大阪の観光会社社長大村に売り払った。始めて大金を手にした清左衛門は汽車に乗るのも怖くなり開業第一日目の白タクで大阪を後にした。運転手五森信吉はリュックの中に大金があると見抜いた。目的の村近い温泉に来た時清左衛門は信吉を旅館に泊めドンチャン*ぎをした。彼は芸者駒子を見てやに下り、商売柄彼が大金を持っている事を知った駒子はうまく取り入った。駒子に熱を上げているのが清一で清一を利用して三津子を手に入れようとしているのが石垣のドラ息子十馬で、駒子の狙いは金だった。清左衛門の家に辿り着いた信吉は彼のすすめで三津子の手伝いをすることになったが健康な三津子に少からず心が...